エネルギー(火や石炭)の歴史『省エネ-省エネルギー-節約』

トップページ >> エネルギーが使(つか)われているシーン >> エネルギーのうつりかわり(1)

「エネルギー」はずっと昔より利用されていた-省エネ・省エネルギー・節約

テキストイメージ

普段(ふだん)、ぼくたちが何気(なにげ)に使っている「エネルギー」という単語(たんご)ですが、意味(いみ)を聞かれるとちょっと説明(せつめい)に困(こま)ったりしませんか? エネルギーとは「なにかに熱(ねつ)を加(くわ)えたり、動力(どうりょく)の元になるもの」をさしています。人類(じんるい)が誕生(たんじょう)してからずっと使われているエネルギーとは、太陽(たいよう)や風(かぜ)などの自然(しぜん)の力を借(か)りたエネルギーと、ぼくたち人間や動物(どうぶつ)から生まれるエネルギーです。太陽の熱エネルギーを利用して物をあたためますし、風や動物の力を借(か)りることで物を動(うご)かすことができます。

これらように、ぼくたちはエネルギーと聞くと、つい電気エネルギーと考えがちで、最近(さいきん)のものしか思い浮(う)かばなかったりしますが、実はずっと昔からエネルギーを利用し、人間は生活してきたのです。

▲うえへもどる

火がきっかけで文明が生まれた-省エネ・省エネルギー・節約

現在の人類の生活スタイルの基盤(きばん)ができたのは、数十万年前に発見(はっけん)されたと言われる「火」によるものです。昔の人たちは、自然さい害(らく雷や山かじ)によっておきた火を保存(ほぞん)して、利用していました。ここではじめて他の動物との違(ちが)いが生まれました。動物は火を扱(あつか)うことができませんからね。

火の発見により、おそろしい動物から身(み)を守る術(すべ)を手に入れました。また、焼(や)いたり煮(に)たりなど、新しい調理法(ちょうりほう)も取得(しゅとく)しました。夜の暗がりを照(て)らすことで行動(こうどう)することができたりなど、文明が始(はじ)まったのは火がきっかけといわれています。

しかし、人口増加(ぞうか)に伴(ともな)い、燃料(ねんりょう)としての木の伐採(ばっさい)だけではなく、食料を確保(かくほ)するために農作物(のうさくぶつ)を生産(せいさん)するための農地(のうち)が必要になったため、農地開拓(のうちかいたく)のための森林伐採(しんりんばっさい)が盛(さか)んに行われるようになりました。これを思いますと、人類は遠い昔から、環境破かい(かんきょうはかい)を行っていたのですね。

▲うえへもどる

石炭による産業発展-省エネ・省エネルギー・節約

人口が増加していくと、農地確保(のうちかくほ)のために、広い範囲(はんい)で森林伐採が行われるようになりました。また、これまでつくられることのなかった鉄(てつ)や青銅(せいどう)などの金属(きんぞく)がつくられるようになり、生活が便利になっていく半面(はんめん)、これらをつくりだす燃料(ねんりょう)としての森林伐採が大規模(だいきぼ)になっていきました。すでに紀元前(きげんぜん)で森林を失(うしな)ってしまい、なくなってしまった文明もあったぐらいです。

16世紀のイギリスやフランスでも、鉄をつくり出すために多くの火が必要となり、森林の伐採が盛んに行われました。そして、気づいたのです。木材以外のエネルギーが必要であることに。

そして、木材にかわる新たな燃料として石炭が使われるようになりました。18世紀のイギリスでは、石炭を燃料とした蒸気機関(じょうききかん)や製鉄業(せいてつぎょう)が誕生(たんじょう)しました。いままで馬車(ばしゃ)によって輸送(ゆそう)が行われていましたが、蒸気機関車(じょうききかんしゃ)がとってかわるようになりました。蒸気機関の仕組み(しくみ)は、石炭を燃やすことで熱を生み出し、水を蒸気(じょうき)にかえ、蒸気の力を使って、ものを動かすエネルギーをつくりだすことです。

ものをあたためる力から、ものを動かす力へかえることができるという発見(はっけん)により、機械工業(きかいこうぎょう)が生まれました。そして工業が盛んな社会が誕生したのです。これを産業革命(さんぎょうかくめい)と呼んでいます。産業革命により石炭がエネルギーを生み出す主力になったため、森林伐採は減少(げんしょう)しました。

しかし、工場(こうじょう)から排出(はいしゅつ)される有がい物質による問題も同時に生まれました。また石炭などの化石燃料は、森林とは異なり(森林は植えると数年後に生えてくる)、一度採掘(さいくつ)して利用してしまうと、もう二度と利用できないという使い切りのエネルギーです。限られた資源というわけです。

このように木材に変わる新しいエネルギー「石炭」の登場は、これまでの社会を一変(いっぺん)させるものでした。しかし、エネルギーの大部分(だいぶぶん)は、蒸気機関車の動力となるものや、暖房(だんぼう)などのあたためる力としてなどにしか使われず、活用方法(かつようほうほう)は限られている時代でした。

エネルギーのうつりかわり(2) へ続きます……。

▲うえへもどる

テキストイメージ

参考リンク-省エネ・省エネルギーサイト

  • 火力発電と水力発電-省エネ・省エネルギー
  • 原子力発電-「省エネ」・「省エネルギー」
  • エネルギーのうつりかわり(1)-『省エネ』・『省エネルギー』
  • エネルギーのうつりかわり(2)-【省エネ】・【省エネルギー】
  • 地球温暖化の問題・原因・対策-{省エネ}・{省エネルギー}
  • 新エネルギー「分散タイプ」-・省エネ・省エネルギー・
  • バイオマスエネルギー-+省エネ・省エネルギー+
  • 水素エネルギー-:省エネ・省エネルギー:
  • エネルギーに関する「3つの問題」(1)-【省エネ・省エネルギー】
  • エネルギーに関する「3つの問題」(2)-『省エネ・省エネルギー』
  • エネルギー節約の為にできること-*省エネ・省エネルギー*