容器の回収そしてリサイクル工場へ-リサイクル・環境・ごみ問題

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家庭からでるごみの内訳(うちわけ)でもっとも多いものが容器・包装(ようき・ほうそう)ですが、これらはリサイクルできるものが多くあります。リサイクルのできる容器の例(れい)をあげると、ガラスびん、ペットボトル、アルミ缶(かん)、スチール缶、紙パックや発砲(はっぽう)ポリスチレンなどの食品(しょくひん)トレーなどになります。これらの容器は、各種類(かくしゅるい)に分別(ぶんべつ)されて市町村(しちょうそん)や販売店(はんばいてん)などで回収(かいしゅう)されます。

なかでもアルミ缶は、資源(しげん)の回収業者(かいしゅうぎょうしゃ)が高値(たかね)で買い取るため、2002年度には、消費量(しょうひりょう)の83.1%である24.3万トンがリサイクルされました。また、スチール缶は、消費量の86.1%にあたる81.7万トンがリサイクルされました。ガラスびんにつきましては、リユースのできない「ワンウェイびん」がリサイクル対象(たいしょう)となります。ところで、リユースできるガラスびんを覚(おぼ)えていますか? はい、リターナブルびんですね。リターナブルびんはリサイクル対象とならないので注意(ちゅうい)しましょう。ワンウェイびんはガラスびんの生産量が168.9万トンの83.3%にあたる140.8万トンが資源(しげん)として再利用(さいりよう)できる原料(げんりょう)へとリサイクルされました。

ごみとしてたくさん混ざってしまうことで問題(もんだい)となっていペットボトルですが(※2005年から分別回収されるようになりました)、生産量の53.4%にあたる22万トンが回収されました。

牛乳(ぎゅうにゅう)で使用(しよう)される紙(かみ)パック、肉や魚を入れる発砲ポリスチレンでできている食品トレーは、市町村であまり回収を行っていません。回収は販売店が主(おも)に行っていますが、回収率(かいしゅうりつ)はあまりよくなく、牛乳パックは出荷量(しゅっかりょう)、食品トレーは生産量の約20%程度(ていど)しかありません。

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容器がどのようにリサイクルされているか?-リサイクル・環境・ごみ問題

リサイクルのために回収されたアルミ缶は、金属(きんぞく)を他(ほか)の金属や非金属(ひきんぞく)を溶解融合(ようかいゆうごう)させて金属を製造(せいぞう)する会社で、再生地金(さいせいじがね)という金属材料(ざいりょう)になります。2002年度には、アルミ缶で作成された再生地金の約7割(わり)が新しいアルミ缶を作るための材料として使用されました。 スチール缶は、集められた後にプレス加工(かこう)が施(ほどこ)され、鉄(てつ)スクラップがつくられます。これらは主に、鉄鋼材(てっこうざい)に生まれ変(か)わり、スチール缶を含め、建築(けんちく)や車を製造(せいぞう)する材料(ざいりょう)として利用(りよう)されます。

回収されたワンウェイびんは、専門業者(せんもんぎょうしゃ)に引き取られます。そして、回収時に化粧品(けしょうひん)が入っていたびんなど、鉛(なまり)が使われているびんは除去(じょきょ)されます。このように選別(せんべつ)と破砕(はさい)(※こなごなにうちくだくこと)を何度(なんど)も行うことで、リサイクルに不必要(ふひつよう)となる不純物(ふじゅんぶつ)が除去(じょきょ)されていきます。そしてガラスの原料である「カレット」になります。新しいガラスびんは、このカレットでつくられるのですが、近年(きんねん)、ガラスびんそのものの使い道が減(へ)ってきてしまいました。そのため、原料であるカレットに違う使い道がないものかといろいろ研究(けんきゅう)が行われています。道路舗装(どうろほそう)のための材料、家の構造(こうぞう)で使われる断熱材(だんねつざい)(※グラスウール)などでカレットは利用されています。

ペットボトルは回収後、異(こと)なる材質(ざいしつ)のプラスチックボトルを分別した後に、細かく砕き、洗浄(せんじょう)して、不要物の除去を行い、再生材料(さいせいざいりょう)に生まれ変わります。ペットボトルの再生材料のだいたいが、合成繊維(ごうせいせんい)・プラスチックの材料などに使われています。

食品トレーは、細かく砕いた後、溶(と)かして不要物を除去します。そしてプラスチックの再生原料として、普段(ふだん)の生活に使用するものや文房具(ぶんぼうぐ)などにリサイクルされています。

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