ごみの種類について-リサイクル・環境・ごみ問題

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ごみと一言いってもさまざまな種類があります。細(こま)かい種類をあげるときりがありませんが、ごみがどこからだされたものかによって大きく2種類に分けられます。ぼくたちの家庭(かてい)から出るごみである「家庭ごみ」、商店(しょうてん)、工場(こうじょう)や施設(しせつ)などの事業活動(じぎょうかつどう)により出る「事業系(じぎょうけい)ごみ」です。

一般の家庭から出るごみは、自治体(じちたい)(市区町村)が中心に、粗大ごみ(そだいゴミ)といった特別(とくべつ)なごみ以外(いがい)のものを回収(かいしゅう)しています。昔(むかし)は無料(みりょう)で行っていましたが、自治体によっては有料(ゆうりょう)としているところもあり、年々増加(ぞうか)しています。

一方、事業活動により出たごみについては、自治体(市町村)やごみ処理業者(しょりぎょうしゃ)が、有料で回収を行います。

家庭ごみを出すときは、分別(ぶんべつ)を行う必要があり、自治体(市町村)の中には20種類以上の分別を行っているところもあります。たとえば、東京23区においては、一般家庭から出たごみは、可燃(かねん)ごみ(燃える・燃やすごみ)、不燃(ふねん)ごみ(燃やさない・焼却に適さないごみ)、粗大ごみ、資源(しげん)ごみの4種類に分けて回収を行っています。

可燃ごみ(燃える・燃やすごみ)は、紙ゴミ、生ゴミ、木くず、衣類(いるい)なども含(ふく)まれます。不燃ごみ(燃やさない・焼却に適さないごみ)は、ガラス、陶器(とうき)、プラスチック類、金属類(きんぞくるい)などです。

資源として回収されるものは、各自治体により異(こと)なるのですが、基本的(きほんてき)に古紙(こし)(段ボール・古雑誌(ふるざっし)・古新聞(ふるしんぶん))、ガラスびん、缶(かん)などを対象(たいしょう)としています。ペットボトルや食品(しょくひん)トレーなどは自治体で回収している地域(ちいき)と販売店(はんばいてん)に回収をまかせている地域とがあります。資源として回収されたごみは、リサイクルにより原料(げんりょう)として生まれ変(か)わり新(あら)たな商品(しょうひん)に活用(かつよう)されます。

また、スプレーなど使用後(しようご)の小型(こがた)ガスボンベ、蛍光灯(かいこうとう)や電池(でんち)など、爆発(ばくはつ)や発火(はっか)のおそれのあるものは「危険物(きけんぶつ)」扱(あつか)いで回収を行っている自治体もあります。

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日本国内のごみの量について-リサイクル・環境・ごみ問題

1年間で出るごみの量(りょう)とはどのくらいになるのでしょうか。日本国内だけで考(かんが)えた場合、2000年度の「一般廃棄物(いっぱんはいきぶつ)」は5,236万トンにも及(およ)ぶごみが排出(はいしゅつ)されました。これを東京ドームに換算(かんさん)すると、約141杯分(ぱいぶん)に相当(そうとう)するのです。一般廃棄物(いっぱんはいきぶつ)とは「家庭ごみ」と「事業系ごみ」の産業廃棄物(さんぎょうはいきぶつ)をのぞいたごみをあわせたものです。これは国民1人あたりで計算(けいさん)すると、1日に約1kg以上のごみを排出(はいしゅつ)していることになります。

一般廃棄物でどのようなごみが主(おも)に排出されるのかと言いますと、紙(かみ)や容器包装(ようきほうそう)が全体の重量(じゅうりょう)の約50%を占(し)めており、容積(ようせき)では全体の約60%を占めています。この結果からもわかるとおり、世の中にいかに無駄(むだ)な包装(ほうそう)がありふれているかをうかがい知ることができます。これらのごみをなくす努力(どりょく)を行うことで、全体のごみの量の削減(さくげん)につながることは一目瞭然(いちもくりょうぜん)ですね。

一方(いっぽう)、同年(2000年度)の産業廃棄物は約4億600万トンものごみが排出されました。産業廃棄物とは、「事業系ごみ」のなかでも、環境(かんきょう)に悪影響(あくえいきょう)を与(あた)えるごみ、爆発などの危険性(きけんせい)のあるごみ、特別(とくべつ)な処理(しょり)が必要なごみなどのことをいいます。これらの種類の中で特に多いものは、建設現場(けんせつげんば)などから発生(はっせい)する汚泥(おでい)(泥(どろ)にセメントが混入(こんにゅう)しているもの)であり、全体の約50%を占めています。

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