トップページ >> 大気(たいき)が汚(よご)れ始(はじ)めた! >> 世界各地(せかいかくち)の大気汚染(たいきおせん)

どんどん発展する地域に比例して大気汚染が深刻に-地球温暖化

大気汚染の問題(もんだい)は日本だけではなく、世界各地(せかいかくち)においても大気汚染が発生(はっせい)しています。近年においては工業化(こうぎょうか)および都市化の進んでいる地域の大気が、ますます悪(わる)くなっているようです。

近代化(きんだいか)している地域においては、工業化(こうぎょうか)と人口増加(じんこうぞうか)が進んでいるのに対して、電車(でんしゃ)やバスなどの公共交通機関(こうきょうこうつうきかん)や道路整備(どうろせいび)が十分(じゅうぶん)に行われていません。都市開発(としかいはつ)が近代化に追(お)いついていない現状(げんじょう)です。そのため、多くの人がマイカーを使用しますし、物(もの)の輸送(ゆそう)もトラックに頼(たよ)らざるをえなくなってしまいます。道路整備が行き届(とど)いていないため、道路では車が渋滞(じゅうたい)を起こして、排ガスが増加する原因となっています。日本のように車の開発(かいはつ)が盛(さか)んでないため、排ガスの窒素酸化物(ちっそさんかぶつ)を低減(ていげん)するような改良(かいりょう)の行われていない車も多いため、大気汚染の原因となる有がい物質(ぶっしつ)を大量(たいりょう)に排出(はいしゅつ)することになってしまいます。

例(れい)をあげると、メキシコのメキシコシティ、ネパールのカトマンズなどの都市では、車の排ガスが原因で大気汚染が大変な問題となっています。メキシコシティやカトマンズで大気汚染が深刻化している原因に、急激(きゅうげき)な都市化も一因(いちいん)となっていますが、地理的(ちりてき)な要素(ようそ)もからんできます。

メキシコシティをみてみますと、周囲に高い山がそびえているため、汚れた空気が都市にとどまった状態(じょうたい)になりやすかったり、標高(ひょうこう)が2,240メートルと高いために酸素不足(さんそぶそく)がおきてしまい、燃料(ねんりょう)が十分に燃(も)えず、光化学(こうかがく)スモッグが起きやすくなってしまいます。光化学スモッグが起きやすいという条件(じょうけん)は標高1,300メートルの位置(いち)にあるカトマンズも同じといえます。

また、最近とくに急激な発展の進んでいる中国の東側(ひがしがわ)では工業化にともない大気汚染が大きな問題となっています。発電(はつでん)や工業製品(こうぎょうせいひん)の製造(せいぞう)・加工(かこう)に使用するエネルギーは、主(おも)に石炭(せきたん)を使用しているため、硫黄酸化物(いおうさんがぶつ)による大気汚染が深刻化(しんこくか)されています。太原(たいゆわん)・北京(ぺきん)などの大都市では付近(ふきん)に大規模(だいきぼ)な工業地帯(こうぎょうちたい)があるため、世界で指折(ゆびお)りの大気汚染地域として知られています。大都市には人が集中(しゅうちゅう)しやすいので、人々の生活による大気汚染も危惧されています。

増加するぼくたちの健康への被がいについて-地球温暖化

どこの都市においても、日本で起きた大気汚染による健康への不調(ふちょう)と同様(どうよう)、暮(く)らしている人々は目に痛(いた)みを訴(うった)えたり、体調(たいちょう)が悪化(あっか)するなどの健康面(けんこうめん)における被(ひ)がいがでています。悪化が進むと、ぜん息(そく)に陥(おちい)ってしまう方も中にはいるようです。

そこで、大気に含まれている有がい物質を吸(す)い込(こ)むことを少しでも防(ふせ)ぐ目的として、外に出るときはマスクをして出かける人々の姿(すがた)が見られるようになりました。ネパールのカトマンズへは、登山(とざん)やお寺の観光(かんこう)などの目的で多くの人が訪(おとず)れるのですが、現場(げんば)に着(つ)いたときの空気の悪さに地元の人々のみではなく、観光客(かんこうきゃく)もマスク着用(ちゃくよう)で観光するという姿もみられるようになりました。

大気汚染により悪影響(あくえいきょう)を受(う)けるのは、ぼくたち人間だけではありません。光化学スモッグや酸性雨(さんせいう)のために、森や林の木、野菜(やさい)や花などの植物(しょくぶつ)がかれてしまったりなど、自然界でもいろいろな被がいが出ております。

現在、大気汚染による人間の健康への被がいや自然破かいは世界各地で起きています。そのため、工場の排煙(はいえん)から有がい物質がでないように設備(せつび)に改良(かいりょう)を加(くわ)えたり、鉄道(てつどう)やバスなどの公共交通機関(こうきょうこうつうきかん)や渋滞(じゅうたい)が起きないように道路整備(どうろせいび)を行ったりと、それぞれの国でさまざまな対策(たいさく)が行われています。しかし、対策むなしく決定的(けっていてき)な効果(こうか)を上げているものはまだありません。

地球の大気が流れる様子

  • JCCCA Web::全国地球温暖化防止活動推進センター

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